AI時代の発信幻想 #15
収益化より先に数字を追い始めてしまう
昨日、Google Search Consoleから初めてメールが届いた。
特別な成果報告ではない。
検索トラフィックを監視できるようになったという案内だった。
冷静に考えれば普通の通知メールである。
それでも少し嬉しかった。
Googleに認識された気がした。
自分のブログがインターネットのどこかに存在していることを確認できた気がした。
その日の夜。
私はSearch Consoleを開いた。
当然のように数字を見た。
クリック数。
表示回数。
インデックス登録状況。
検索パフォーマンス。
もちろん大した数字はない。
ブログを始めて間もない。
記事数も少ない。
アクセスが集まる理由もない。
頭では分かっている。
それなのに気になる。
朝も見る。
昼も見る。
夜も見る。
何か変化していないか確認する。
自分でも少し笑ってしまう。
収益化の話をする以前の段階である。
まだ広告収入もない。
アクセスもない。
読者もほとんどいない。
なのに数字だけは気になる。
私は最近、
AI時代の発信について観察している。
ブログ。
note。
SNS。
副業。
AI活用。
いろいろな人が発信している。
そして多くの人が言う。
「収益化が大事」
「マネタイズが大事」
「売上を作ろう」
確かにその通りだと思う。
趣味で終わらせたくない人もいる。
副業として成立させたい人もいる。
収入は重要だ。
でも現実は少し違う。
人は収益化の前に、
数字に捕まる。
アクセス数。
PV数。
クリック数。
フォロワー数。
インプレッション数。
検索順位。
お金になる前に、
数字が気になり始める。
そして気付く。
数字を見る時間が増えていることに。
記事を書く時間より、
管理画面を見る時間の方が長くなっている。
そんな瞬間がある。
私もそうだった。
最近は記事を書き終えるたびに、
Search Consoleを開く。
まだインデックスされているだろうか。
検索結果に出ているだろうか。
クリックは増えただろうか。
数時間で変わるはずがない。
それは分かっている。
しかし見てしまう。
なぜだろう。
考えてみると、
数字は成果が見えるからだと思う。
記事を書くことは地味だ。
成果も見えない。
誰が読んでいるのかも分からない。
しかし数字は違う。
0が1になる。
1が2になる。
少しだけ増える。
たったそれだけで前進した気分になる。
数字は安心材料なのだ。
特にブログを始めたばかりの頃はそうだと思う。
本当に誰にも読まれていない可能性がある。
だから数字に救いを求める。
「誰かが見た」
その証拠が欲しい。
だから数字を追う。
でも最近思う。
数字を追い始めるのが早すぎるのかもしれない。
私はまだ15記事にも届いていない。
記事数だけ見ればスタート地点である。
それなのに検索順位を気にする。
アクセスを気にする。
クリック数を気にする。
建築の仕事で考えたら不思議な話だ。
基礎工事が終わったばかりなのに、
完成後の家賃収入を気にしているようなものである。
まず建てろ。
話はそれからだ。
たぶんブログも同じだ。
最初に必要なのは数字ではない。
記事だ。
検索順位より記事。
アクセス数より記事。
収益化より記事。
分かっている。
頭では理解している。
それでも数字を見る。
人間は面白い。
合理的ではない。
だからこそ、
このブログを書いている。
AIは合理的な答えを出す。
効率的な方法も教えてくれる。
でも人間は効率通りに動かない。
数字を見ない方がいいと分かっていても見る。
期待しない方がいいと分かっていても期待する。
そんな姿の方が現実に近い。
もしかすると、
このブログのテーマは発信ではないのかもしれない。
発信している人間そのものを記録している。
記事を書く。
数字を見る。
落ち込む。
少し喜ぶ。
また書く。
その繰り返しだ。
今日もSearch Consoleを開いた。
大きな変化はなかった。
でも少し安心した。
インデックス登録は進んでいる。
記事も増えている。
ブログも存在している。
それだけで十分なのかもしれない。
収益化はまだ遠い。
アクセスもまだ少ない。
それでも今日の記事は一つ増えた。
数字より先に、
まずはその事実を積み重ねていこうと思う。
検索順位も気になる。
アクセス数も気になる。
でも今は少しだけ我慢したい。
数字を見る前に、
もう一本記事を書く。
それが今の自分に必要なことだと思う。
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