AI時代の発信幻想 第3章 #26
AIは仕事を変えても、人との会話まではなくならなかった
AIが進化すると、人の仕事はどうなるのだろう。
そんな話題を見かけることが増えた。
仕事がなくなる。
働き方が変わる。
人よりAIの方が優秀になる。
そんな言葉を目にするたびに、少しだけ考えてしまう。
私は建築やリフォームの仕事をしている。
毎朝、現場へ向かい、お客様や職人さんと顔を合わせる。
図面を見る時間もある。
材料を確認することもある。
でも、一日の中で一番多いのは、人と話をする時間なのかもしれない。
「今日はここから進めましょう。」
「この納まりの方がきれいですね。」
「予定より少し早く終わりそうです。」
そんな何気ない会話を、一日に何度も交わしている。
その一つひとつが仕事を前へ進めている。
最近はAIも毎日のように使っている。
ブログを書く時。
考えを整理したい時。
タイトルに迷った時。
AIは驚くほど多くの答えを返してくれる。
以前なら何時間も考えていたことが、短時間で整理できるようになった。
本当に便利な時代になったと思う。
でも現場では少し違う。
AIが図面を説明してくれても、お客様が安心するとは限らない。
職人さんが気持ちよく仕事を進められるかどうかも、結局は人とのやり取りで決まることが多い。
「ありがとう。」
「助かりました。」
「またお願いします。」
そんな短い言葉だけで、現場の空気が変わることがある。
建築の仕事は、家をつくる仕事だと思っていた。
でも長く続けていると、それだけではないことに気付く。
信頼を積み重ねる仕事でもある。
約束を守ること。
困った時に相談しやすい関係をつくること。
相手の立場になって考えること。
そういう積み重ねが、仕事につながっている。
ブログを書き始めてから、そのことを改めて感じるようになった。
記事を書く相手は目の前にはいない。
誰が読んでくれるのかも分からない。
それでも、「一人の読者に話しかけるように書こう」と思うようになった。
難しい言葉を並べるよりも、普段の言葉で伝えたい。
答えを押し付けるより、「私はこう感じた」と書きたい。
その方が、人の温度が伝わる気がする。
AIは文章を整えることができる。
分かりやすくまとめることもできる。
それでも、どんな思いでその言葉を書いたのかまでは、最後は自分が向き合うしかない。
だから私は、AIを使うほど人との会話が大切になったような気がしている。
不思議なことだ。
AIが進化すればするほど、人間らしさが目立つ。
笑顔。
気遣い。
少し照れながら話す一言。
現場で交わす冗談。
そういうものは、仕事を効率化する数字では表せない。
でも、その積み重ねがあるから仕事は続いていく。
私は最近、このブログも同じだと思うようになった。
アクセス数も大切だ。
検索順位も気になる。
収益化も目標の一つだ。
でも、その先には「誰かとのつながり」がある。
読んで少し気持ちが軽くなった。
同じように感じている人がいた。
そんな出会いが、このブログの本当の価値なのかもしれない。
AI時代は、これからもっと進化していくだろう。
便利になることも増える。
働き方も変わる。
私たちの生活も変わっていく。
それでも、人との会話はなくならないと思う。
建築の現場では、今日も誰かが「おはようございます」と声をかける。
仕事が終われば、「お疲れさまでした」と笑顔で帰っていく。
その何気ないやり取りが、一日を少し気持ちの良いものにしてくれる。
AIは多くのことを変えてくれる。
でも、人と人との距離まで決めることはできない。
それは、これからも私たち自身が育てていくものなのだと思う。
だから私は明日も現場へ向かう。
そして夜になれば、このブログを書く。
AIに相談しながら、自分の言葉で。
人との会話を大切にしながら。
そんな毎日を、これからも積み重ねていきたいと思っている。
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